プログ

スマホアプリ「コインパズル」開発者の日記https://bit.ly/35gpWAB

〜回顧録15〜野村監督のギャラ

暫くして、Wさんから再び連絡があった。
新しいアニメの企画を考えて、ワンセグ企画に応募しよう、と言うのだ。
私は拒否した。
「聖アニマル学園」をYoutubeで発表する事しか考えていなかった。
 
しばらくしてまた連絡があって、どうしても了承しない私に諦めたのか、Wさんはもう一度ワンセグ企画に「聖アニマル学園」を応募してくれると言う。
私は新しい企画書を書いて、もう一度「聖アニマル学園」を応募してもらった。
 
実は私にはNHKに顔が効く叔父がいた。
このコネで、なんとか企画を通せないものかと考えたのだ。
 
その叔父に無理を言って頼んで1ヶ月くらいした時、叔父から連絡があった。
私の企画書が無いと言う。
企画書は個人で出すことは出来ない。
NHKに関連のある制作会社しか出せないので、W氏が出したものだとばかり思っていた。
 
結局、W氏は新しいアニメ企画を出したかったが、それでは私が納得しないので、ひとまず出した事にして落選を伝え、次のアニメ企画を作らせる流れにしたかったのだと思う。
案の定、W氏から連絡があり、落選の留守電が入っていた。
私はW氏から何度も入るので着信拒否にした。
 
Youtubeで作ろうとは思っていたが、叔父は企画を全部見ることが出来る立場にある事は分かった。
もしかしたら、とりあえず出せば通るのかもしれない。
別の制作会社に勤める友人Zに頼んで企画書を出してもらう事にした。
大学時代、一緒に映画を作っていた仲である。
 
ひとまず出してもらえる事にはなったが、通っていないのにギャラで揉めた。
W氏の会社と同じ金額にしたのだ。
しかし、そんなに出せない、と言う。
その額は、当時はまだご存命だった野球の野村監督のギャラと同じだ、と言う。
何故突然野村監督の名前が出たのか、おそらく上司がそう言えと言ったのだろう。
しかし、これは全然違う話だ。
野村監督は3分だけしゃべれば良い。
私は3分の映像に1年の構想期間と1ヶ月の制作期間をかけ、必死で作るのである。
それが筋合いの比較である事は間違い無い。
もっと言うと、私が全部作るのであるから、NHKからもらう製作費の半分以上を制作会社が抜くのは意味が分からなかった。
 
Zも上司から言われた通りに話しているだけなのだろう。
大学時代、本当に良い友人だったZと金で揉める事は本当に心が折れた。
結果、ギャラの話は通ってから、と言う事になり、出すだけ出してもらえる事になった。
改めて企画書を書いて、叔父にもしっかり連絡してから出した。
 
 
 
結果はなんと、一次審査落ちだった。
一度出した企画はダメらしい。
叔父のコネなど意味は無かった。
 
結果、大学時代の友人との間にヒビだけ入って終わった。
やはり、Youtubeで作るしか無いのである。