前に書いた高木さんが「ボクたちが音楽を作るのは、例えば洞窟の中で聞いた心地よいあの音の感じをまた再現しようとするからなんじゃないのか」と言っていた
それは非常に納得。
映画でも、例えば夕暮れの時に味わったあの切ない感覚を再現しようとして、ワンシーンを作る
それって、最近の脳科学の分野でよく言われるある特定の「クオリア」ってモノを脳内で再現しようとしているんだと思う
クオリアと言うのは、うまく説明できないけれど、多分「心のツボ」みたいなモンなんだと思う
例えば、音楽の和音。
絶対にハモる音とそうじゃない音がある。
音だって結局、脳みそのある部分を刺激していて、和音によりAとBの「心のツボ」を同時に刺激すると、気持ちよくなってしまうのだ
多分、漫画、映画、音楽なんでも結局、心のツボを刺激すると言う事には変わりがなく、そう言ってしまうと、芸術と言うのは随分味気ない様に思える
しかし一つ言えるのは、「絶対このツボを押せば間違いないです」みたいなのは無くって、曖昧なものなんだと思う
科学って言うのは、絶対に100回やれば100回同じ結果が出なければならないものだけれど、そういうものって、クオリアには多分通用しないんだろうな
