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東京公園

久々に映画なぞ見ました。
青山真治監督の新作、「東京公園」


はじめは微妙かな、と思いましたが、見終わってみると納得のいく映画でした。
一番心に残ったキーワードは「東京とは真ん中に公園があって、それを取り囲む様に公園がある」と言う言葉でしょうか。
ビル街も、ショッピングモールも、全て公園。
つまりはボクたちの東京での生活は全て遊びなんじゃないかと言う話です。
今は、余暇消費型社会と言われていて、農耕時代を経て、特に働かなくても実は生きて行ける時代、なんですよね?
だから、持て余した時間をいかに消費するか、と言う時代だと良く聞きます。


この考えでいくと、東京は巨大な公園と考えて、差し支えないのかな、と思います。
生きて行く事が人生の目的ではなくなり、いかに暇つぶしをするか、と言う時代。
そんな時代なのに人は絶望して自殺したりして。


話しは逸れますが、結局ボクらは生きて行くためじゃなくて、負けない為に頑張っている様に感じます。
隣のアイツより素敵な恋をしよう、良い生活をしよう、負けない為に、いっぱい保険をかけよう。
そのために頑張って、負けて、悔しがり、生きて行く事に絶望したり。
ホントはどうでも良い事の様な気もしますが、負けない為にがんばる、と言うのは現代人の基本の様な気もします。


総括すると「生の希薄化」がテーマなのかな、と思いました。
そう言う意味では、スカイクロラとかと近い映画なのかもしれません。
独断ですが。
また、アルノー・デプレシャンの「20歳の死」などのテーマである「ボクたちは死んだ人たちの上に生きている」と言うテーマもぼんやりと感じたりします。
アルノー・デプレシャンは、今、世界的に注目を集める天才です。
ルノーデプレシャンは青山さんと仲が良くて、そうなると当然青山さんも世界的な監督なんだなぁ、としみじみ思うのであります。


青山真治監督は北九州出身で同郷の人なので、これからも追いかけて行こうと思っております。
今、北九州出身の最も偉大な人と言えば青山真治監督なんじゃないかと、勝手に思ってます。