アカデミー獲ったと言うんで見てきましたーー
これは、日本のアニメの分類に直すと、セカイ系ですね。
内気な主人公が努力をして、世界を救うと言う、エヴァンゲリオン的な話しの作りになっていると思いました。
以下ネタバレ
内容は、英国の王が「吃音」(どもり)に悩んでおりまして、これを克服するための医師との奮闘を描いた物語です。
個人的に、この映画の凄い所は、今、「セカイ系」の話しがイケる、と睨んだプロデューサーがその作りになっている歴史上のストーリーを巧いとこすっぱ抜いて来た事だと思います。
話しの作りは、本当にエヴァっぽいのです。
主人公は英国王で、自分の意志に関係なく、英国王室と言うとんでもない場所に生まれて来てしまったのです。
兄は女好きであまりに王の器から遠い。
そこで、内気だけど、マジメな弟に王と言うお鉢が回ってきます。
当時の英国王は、昭和天皇的なポジションで、スピーチにより、国民の士気を上げると言うとても大事な務めがあります。
この役割は、個人的には非常に大きいのではないかと思います。
日本だって戦時中はみんな右翼みたいな状態で、天皇陛下がスピーチをすれば、士気は上がりまくる訳で。
イギリスだって、国王が巧いスピーチをすれば、士気は上がる訳です。
ただし、英国王は、吃音なのです。
ここに物語としての焦点が当たり、良いスピーチをするために吃音を直そうと頑張ります。
さらにそこに、現在の王である父の死が重なり、トレーニング中に王にならなければならなくなります。
これこそ、内気な主人公が、世界を救う為に自分の課題と向き合う、と言うセカイ系の主軸的な部分ではないでしょうか。。
結果、主人公はスピーチを成功させ、イギリス国民の支持を勝ち得て行きます。