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スマホアプリ「コインパズル」開発者の日記https://bit.ly/35gpWAB

幽体の知覚@森美術館

森美術館にいつもの如く行ってきました。
今回のテーマは「幽体の知覚」ですから、幽霊というか、霊的な物を感じさせようと言うものだと認識しました。
日本の能で言われる「幽玄の世界」そういうものに迫った展覧会だったと認識しています。


少しおどろおどろしい、日本的なホラーをアートにしたところは大変新しいと思いました。
構成は、動物の剥製を細工したものなど、動物の生と死をテーマにしたところから始まり、人間の死を連想させる頭蓋骨が出て来て、人間の生死に迫ってきます。
中盤部分にダイナミックな滝の映像のインスタレーションがあり、これはアクセントと言うか、息抜き的な部分だと認識しました。
その後、動物や人間の生と死の象徴である骨をテーマにした作品があり、後半は漸く「幽玄」の世界に入って行きます。
幽玄ですから「能」をテーマにした作品、鎧武者の皮を剥ぎ取ったものなど、お化け屋敷の様な展示が続いた後、真っ白な部屋に至ります。
そこには「幽霊」を連想させるオブジェが部屋一杯に展示されています。
人間の体からほとばしるオーラの様なものを、よくオブジェと言う形で表現できたものだと思いました。
当たり前ですけど、アーティストの才能として、認識能力とともに、技術力も必須ですねぇ


っとまぁ、ボクが一生懸命記述した所で、あまり意味はありませんね。
行ったら、この100倍以上にいろんな事を感じれると思います。


ボクは割と「魂」みたいなものを信じていて、いや、ボクだけじゃなくて色んな人が半信半疑で信じていて、だからこそそこに、分らない感じ、とか不気味さがあるんだと思います。
そう言うところにあるいろいろな深淵な感じをひっくるめて、「幽玄」と言う言葉で括ったんでしょうね。
「幽玄」って言う言葉には既に「幽玄」の概念が含まれていて、言霊と言うか、そう言うものを感じる数少ない言葉だと思います。
また、迫れば迫る程「幽玄」は離れて行って、永遠に辿り着けない奥深さも兼ね備えた概念だと思いました。


ゴッホ展」とか「ターナー賞展覧会」とかじゃなくて、「幽玄」と言う一つのコンセプトに迫る展覧会と言うのは実に新しいのかもしれない、と思いました。

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