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映画「ディアドクター」

ボクの大好きな是枝監督の愛弟子の西川美和監督の最新作を見た。
西川美和監督は「ゆれる」とかで、最も注目されてる監督の一人だと思う。

以下、「ゆれる」も「ディアドクター」もネタバレします。









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「ゆれる」も前作「ヘビイチゴ」も「いいヒトかわるいヒトか、結局誰も最後迄分からない」って言うテーマを描いていると思っている。
例えば「ゆれる」は香川照之さん演じる人物が人を殺す話しなのだけれど、これが事故か殺人かで結局分からない。
ボク的には監督の西川さん自体、その答えを用意していないのだと思う。
この映画を2人で見た人は、「殺人だ」「事故だ」と議論してしまう。
これが監督の狙いだと思っていて、結局人って、善人か悪人かなんて、どこまで突き詰めても分かんないでしょ?って言う深淵なテーマをみんなに考えてもらいたいんだと思う。
この「ディアドクター」もそれを描いたと某先輩が言っていたが、ボクはそうだと思っていない。


このディアドクターは、ボクは西川さんなりの宗教映画である、と見た。
ボクは西川さんは、本当は宗教映画を作りたかったのではないかと、勝手に思った。
ひょんな事から教祖になってしまった教祖様が、まわりの期待に応えるために四苦八苦する話をやりたかったンだと思った。
ただ、宗教映画を直で描く事は、憚られるし、北野武さん出演の「教祖誕生」とかでやっているし、もういいかな、と思ったんだと思う。
そこで、無医村で偽物の医者が教祖の様にもてはやされ、四苦八苦する様子を描く事で間接的に宗教を描きたい欲望を満たしたんじゃないかとか、思った。(誠に勝手な解釈ですが。。)
あまりに大きい尊敬の念があると、中心部が空洞化しても、組織は勝手に機能する。
巨大な台風の中心には目と言う何もない空間がある様子に似ている。


それにしても、鶴瓶さんの役へのハマり具合は尋常じゃなかったな〜〜〜