- 作者: 苫米地英人
- 出版社/メーカー: 春秋社
- 発売日: 2000/02/15
- メディア: 単行本
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著者は苫米地英人さんと言って、オウム真理教の脱・洗脳を行ったヒト。
洗脳にもいろいろあるのだけれど、基本的に、心の中にアンカー(碇)と呼ばれるものを打ち込む事が主な作業となります。
地獄絵図等の映像を数時間にわたって見せるわけです。これがアンカーとなります。
もう一つ、アンカーにトリガーを付けてやる必用があります。
「オウムを辞めると、地獄を見るぞ」と聞かせ続けます。
つまり、オウムを辞める、と言う事がトリガーになります。
これで自動的にオウムを辞めると地獄がフラッシュバックしてしまうと言う訳です。
大雑把ですがこんな感じだそうです。
苫米地さんは、このアンカーと呼ばれるものを一つづつ取り除いていく作業をしていたそうです。(もちろん他にもいろいろやってます)
頭の中の地雷撤去ですね
オウムは他にも様々なアンカーを信者の頭に打ち込んでいた様です
全く酷い話です、、
しかし、オウムの信者が被害者かと言うと、とんでもない、と言う指摘もありました。
オウムの明らかな反社会的行動を無視させたのは、信者の解脱時に味わった快感への渇望であり、結局は快楽主義者たちの集団であるともとれます。
どれだけ流されても、結局行動は全て自分の責任なので、やはりオウム信者の犯罪は完全に自己責任だとボクも思います。
元オウムの信者は、何とかオウムで過ごした時間は、無駄では無かった、と思いたいそうです。
当たり前だと思いました。貴重な人生の数年間、数十年間をオウムに捧げた訳ですから。
それを聞いてなんだか切なくなりました。
でも、日本人は、「オウムで過ごした数年間は無駄じゃないよ」なんて誰も言ってくれないでしょう。
誰からも認められない数十年、、
オウムの外に出れば誰も認めてくれないなら、もう一生オウムで過ごすしかないのかもしれません、、
誰からも認められずに生きて行く事程辛い事は無い、というか、人間である以上、それは不可能ですから
オウムはきっと子供を生むでしょう。そうすると、オウムは日本であって日本でない共同体になっていくのでしょうか