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スマホアプリ「コインパズル」開発者の日記https://bit.ly/35gpWAB

回顧録6〜担当が付く〜

2007年、10月「I can see…」と言う漫画を描き始めた。
人と人の間に存在する愛を見ることが出来る女子高生の話であった。
この話はネームという漫画の下書きを描いた時点で、ふすま越しの隣人Tさんが褒めてくれた。
私自身も手応えを感じ、完成させて、小学館スピリッツに持っていった。
 
なんと、高評価だった。
その場で見た編集者の方が担当になってくれた。
私は嬉しくて小学館を出て、Tさんに電話したら、喜んでくれた。
 
しかし、それはまた、新たな試練の始まりでもあった。
担当編集になってくれた方は、
「今のままだと一番下の奨励賞止まりだけど、内容を盛り込んで32ページくらいの漫画にすれば、もっと上の賞が狙える」
と言ってくれた。私は直す事にした。32ページならと新たにキャラクターを加えたりもした。ネームを直すのに、1ヶ月くらいかかってしまった。連載作家が下書きを直すのに、1ヶ月もかかっていてはどうしようもないので、ここは何とかしなければいけない、と思った。
 
頑張って32ページにしたネームを小学館に持ち込む。
ドキドキしてネームを見せると、編集者の顔がみるみる曇っていく。
「ダメになってる」
そう言われた。
 
絶望的な気分になりながらスピリッツの編集部から出ようとすると、キャリーバックを持った黒ギャルが編集部に入っていった。
黒ギャルは漫画家だったらしく、中でちやほやされていた。
あの黒ギャルに漫画の才能があって、私には無いらしい。
後から友達に聞いた話だが、どうやらそれは、浜田ブリトニー先生だったらしい。